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渡辺 博正; 伊藤 政幸; 町 末男; 岡本 次郎
JAERI-M 9918, 63 Pages, 1982/02
槽型反応器付の連続重合反応装置を用いて、圧力30kg/cm、温度40C、気相モノマーのプロピレン分率が0.1の一定条件下で、連続操作によるテトラフルオルエチレンとプロピレンの放射線乳化共重合反応を行った。ラテックスのポリマー濃度は、反応器でのラテックスの平均滞留時間の2倍の運転時間で定常濃度に達した。このポリマーの定常濃度は、平均滞留時間の増加とともに加速的に増大した。平均滞留時間が0.94, 1.75, 3.31時間における定常濃度および重合速度は、それぞれ33, 70, 164g/-HO、および35.1, 40.0, 49.5g/-HOであった。これらの実験結果は、同一反応条件における半回分操作時の結果とよく一敦する。ラテックス中の溶存モノマー量は、平均滞留時間が短くなるほど低下する傾向を示した。これは、ラテックスの滞留時間が短いときには、気相からポリマー粒子へのモノマーの拡散による供給が不十分であることを示している。
渡辺 博正; 伊藤 政幸; 町 末男; 岡本 次郎
JAERI-M 9917, 51 Pages, 1982/02
連続重合反応装置を用いて、種々の気相モノマー組成下におけるシード法によるテトラフルオルエチレンとプロピレンの放射線乳化共重合反応を行った。ラテックスのポリマー濃度は、気相モノマーのプロピレン分率が0.25の時は反応時間とともに直線的に、プロピレン分率が0.1以下の時は加速的に増大した。プロピレン分率が0.01、0.05、0.1および0.25のときの重合速度はそれぞれ36、60、57および46g/h/h・l-HOであった。プロピレン分率が0.01のときに得られたポリマーでテトラヒドロフランに不溶のもののフッ素含有量は61.3%で、テトラフルオルエチレンとプロピレンのモノマーユニットの比は1.8対1であった。高テトラフルオルエチレン領域での重合では、重合速度が低下し、テトラフルオルエチレン過剰のポリマーが得られるが、これは、テトラフルオルエチレンポリマーラジカルにプロピレンが付加する反応が律則になっていることによる。
渡辺 博正; 伊藤 政幸; 町 末男; 岡本 次郎
JAERI-M 9916, 54 Pages, 1982/02
管型反応器付の連続重合反応装置を用いて、圧力30kg/cm、温度40C、気相モノマーのテトラフルオルエチレン濃度が10モル%の一定条件下で、種々の線量率下におけるテトラフルオルエチレンとプロピレンのシード法による放射線乳化共重合反応を行った。ラテックスのポリマー濃度は反応時間とともに加速的に増大した。したがって、重合速度は時間と共に増大するが、高い線量率下でポリマー濃度が100g/l-HOを超えるような場合には、重合速度は一定になる傾向を示した。ポリマー濃度が50g/l-HOの時は重合速度は線量率の0.6乗に比例し、ポリマー濃度が100から150g/l-HOまで増加するにつれて、その線量率依存指数は0.46から0.39まで低下した。ポリマーの分子量は線量率の-0.17乗に比例した。これらの線量率効果は、プロピレンへの退化的連鎖移動による一次停止と、ラジカルの再結合による2次停止の両方の停止機構により説明される。
渡辺 博正; 町 末男; 岡本 次郎
JAERI-M 9915, 66 Pages, 1982/02
管型反応器を有する連続重合反応装置を用いて、圧力30kg/cm、温度40Cの条件下で、シード法によるテトラフルオルエチレンとプロピレンの放射線乳化共重合反応を行った。重合速度は線量率の増加とともに増大し、その線量率依存指数は、線量率が10から10rad/nへ増加するにつれて1.0から0.5まで変化した。一連の実験の結果、ラテックスのポリマー濃度は反応時間とともに加速的に増大する傾向にあることが明らかとなった。この加速現象は、反応の進行につれてポリマー粒子中のプロピレン濃度およびポリマーラジカルのモビリティが低下し、停止反応が抑制されることによって生じるのではないかと考えられる。
El-S.A.Hegazy*; 石垣 功; 岡本 次郎
J.Appl.Polym.Sci., 26, p.3117 - 3124, 1981/00
被引用回数:84 パーセンタイル:95.93(Polymer Science)放射線前照射法によるアクリル酸(AAc)のポリテトラフルオルエチレン(PTFE)へのグラフト重合を研究した。 本グラフト反応における反応条件とグラフト速度、最終到達グラフト率との関係を求め、これを動力学的に解析した。 本系のグラフト速度は前照射線量の0.2乗、モノマー濃度の1.1乗に比例し、見掛けの活性化エネルギー15.2(35C以下)および4.8(35C以上)Kcal/molであることを明らかにした。 さらに、グラフト速度の膜厚依存性は-1乗であり、本系での反応は、AAcがPTFEフィルムの表面から内部へと拡散するとともに進行し、典型的な拡散律速であることがわかった。
松田 修; 渡辺 光崇; 田畑 米穂*; 町 末男
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 18, p.1325 - 1337, 1980/00
既報のメチル,,-トリフルオルアクリレート(MTFA)・-オレフィン交互共重合体中のエステル基濃度をコントロールする目的で、MTFAとテトラフルオルエチレン(TFE)と-オレフィンの放射線三元共重合を25C,塊状で行った。これらのモノマーは広いモノマー組成範囲で-オレフィンを常に50モル%含む三元交互共重合体を生成する。この結果、モノマー混合物中のMTFA/TFE比を変化することによりフルオルオレフィン(MTFA,TFE)と-オレフィン間の交互構造を失うことなくポリマー中のMTFA含有量すなわちエステル基濃度をコントロールすることができる。本報告では、遊離モノマー機構および錯体機構に基づく動力学的解析によりMTFAとTFEの相対反応性比を議論した。その結果、本三元共重合においてはMTFAの反応性はTFEよりも大きいことが明らかになった。
G.K.Kostov*; 松田 修; 渡辺 光崇; 町 末男; 田畑 米穂*
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 17, p.3991 - 4001, 1979/00
温度-78~40C、線量率510~510rad/hr、モノマー組成イソブチレン/プロピレン比40/10~5/45(モル比)の条件下で、テトラフルオルエチレンとプロピレンとイソブチレンの線三元共重合を塊状で行った。種々のモノマー組成において、テトラフルオルエチレンと-オレフィン(イソブチレンとプロピレン)の交互三元共重合体が生成した。イソブチレン/プロピレン比が15/35以下であるとき、共重合体は非晶性であるが、共重合体中のイソブチレン量が増すにしたがい、結晶性も増した。40Cにおける重合速度および共重合体の極限粘度の線量率依存指数はそれぞれ0.8および-0.2であった。重合の活性化エネルギーは2.4kcal/moleであった。フリーモノマー機構を仮定した場合、成長鎖のテトラフルオルエチレンラジカル末端に対するイソブチレンとプロピレンの相対反応速度比は4.50であった。
渡辺 博正; 松田 修; 町 末男; 岡本 次郎
JAERI-M 7834, 83 Pages, 1978/09
テトラフルオルエチレン-プロピレン放射線乳化共重合反応を槽型反応器を用いて連続操作によって行なった。今回は装置特性、特に長時間運転における、温度、圧力、モノマーガス組成、モノマーガス循環、ラテックス循環の制御性を明らかにするとともに、反応速度、共重合体の分子量とそれらの関係に重点をおいて運転を行なった。運転はいくつかのトラブルを伴ったが、適切な処置により順調に行なうことができ、設計時の特性を十分に満足させるものであった。
渡辺 博正; 岡本 次郎
JAERI-M 7833, 13 Pages, 1978/08
加圧乳化水溶液におけるテトラフルオルエチレン-プロピレン混合気体の泡立ちの現象とその挙動を、撹拌速度と時間の影響、ガス構成の影響、圧力の影響、乳化剤濃度およびアルコール添加の影響について検討した。その結果、撹拌速度の増大な気液分離を困難にすること、プロピレン濃度の低下、圧力の増加は分離を困難にすること、などを明らかにし、気液の分離と分離速度は気泡の細分化と合一の平衡のずれに依存すると結論した。
萩原 幸
原子力工業, 24(7), p.63 - 69, 1978/07
ポリマーの放射線橋かけおよび分解反応について、反応およびプロセス上の特徴を主として熱化学法との比較において解説した。また、核反応によるポリマー物性の変化とその工業利用について、高崎研究所の成果および研究の現状をまじえて述べた。高崎研究所の成果としては、橋かけ反応では電力ケーブルの電子線橋かけ、配線用難燃電線の耐熱化および難燃性向上について、一方、分解反応では廃棄ポリテトラフルオルエチレンの再利用、アタクティックポリプロピレンの有効利用法の開発について紹介した。
石垣 功; 神谷 尚孝*; 須郷 高信; 町 末男
Polym.J., 10(5), p.513 - 519, 1978/05
被引用回数:48ポリテトラフルオルエチレン(PTFE)フィルムへのアクリル酸のグラフト重合によりイオン交換膜を合成した。PTFEフィルムをアクリル酸水溶液中でCo-60の線と照射してグラフトする際のグラフト速度の線量率依存性を求めたグラフト速度は線量率の1/2乗に比例することを明らかにした。得られたグラフとフィルムの寸法変化、吸水率、および電気抵抗とグラフト率との関係から、本グラフト反応はフィルム表面から中心部へとモノマーの拡散と共に進行し、低グラフト率ではフィルム中心部に非グラフト層が残存することが示唆された。このことは、フィルム断面を干渉顕微鏡で観察することにより証明された。一方、グラフト反応がフィルム表面から中心へ進行する速度は線量率に依存し、線量率が低い場合にはより中心部まで反応は進行しグラフト分布もより均一になること、したがってより抵抗の低いイオン交換膜が得られた。
渡辺 博正; 山口 康市; 岡本 次郎
JAERI-M 7621, 22 Pages, 1978/04
放射線法と化学法で得られたテトラフルオルエチレン-プロピレン共重合体の分子構造を比較するという観点から、この共重合体を溶解抽出法で分別し微細構造について検討した。放射線法で得られた共重合体の分別試料の極限粘度〔〕と数平均分子量Mnとの関係は〔〕=3.9710Mnであり、放射線法による末分別試料の場合と異なり化学法により得られた分別、未分別試料の〔〕とMnとの関係と一致することが明らかとなった。しかし,GPC法による溶出挙動には差異は認められず、標準ポリスチレンの溶出挙動と一致した。したがって長鎖分枝の極めて少ない共重合体であると結論できる。また、連続重合装置により製造された、この共重合体について反応条件と分子量、分子量分布との関係を明らかにするため、GPC法によってそれらを測定し、時々刻々変化する分子量と分子量分布を評価するための解析法を確立した。
渡辺 博正; 岡本 次郎
JAERI-M 7593, 15 Pages, 1978/03
乳化共重合反応においては、水の放射分解で生成するラジカルのポリマー粒子中への進入速度が、重合速度、重合度に影響を与えるため、線量率は重要な因子の一つである。ここではコバルトガラス線量計を用い種々のタイプの反応器内の線量率分布を測定した。管型反応器の中央部では最高1.010R/hの線量率とうることができるが、両端では5.510R/hであり線量率の分布は線源から反応器までの距離が遠くなるにつれ小さくなる結果を得た。このデータは連続重合反応装置によるテトラフルオルエチレン-プロピレン放射線共重合反応の解析に資する。
渡辺 博正; 岡本 次郎
JAERI-M 7548, 30 Pages, 1978/02
テトラフルオルエチレン-プロピレン乳化共重合反応を速度論的に解析したり、最適反応条件を選択するうえで、共重合体粒子中のモノマー濃度やモノマー組成と実験条件との関係を明らかにすることは極めて重要である。ここではテトラフルオルエチレンとプロピレン、あるいはそれらの混合物の水およびラテックスに対する溶解性を調べ、共重合粒子中のモノマー濃度およびモノマー組成を推算した。その結果、粒子中のモノマー濃度は、気相モノマー中のプロピレン濃度および圧力の増加により増大し、温度の増加により減少する。プロピレン量は、気相モノマーのプロピレン濃度とともに加速的に増大するが、テトラフルオルエチレン量は気相モノマー組成によらず一定であった。粒子中のモノマー組成は気相モノマー組成に依存するが、気相モノマーのプロピレン濃度が10%の条件下圧力や温度にほとんど依存せず、粒子中のモノマーのプロピレン濃度は約17%の一定値を示した
渡辺 博正; 岡本 次郎; 松田 修; 町 末男
JAERI-M 7498, 67 Pages, 1978/02
放射線法による最適重合プロセスを確率するために連続重合反応装置の設計・製作を行った。本報では、装置の概略、操作法、標準条件下における反応の制御方法、緊急時における措置方法、および附属機器類の操作法について詳しく述べた。
渡辺 博正; 岡本 次郎
JAERI-M 7497, 133 Pages, 1978/02
テトラフルオルエチレン-プロピレン放射線乳化共重合の研究の最終段階に至り、最適プロセスの確立と製造コストの試算のため化学工学的研究を行なうことになった。この報告は、概念設計の基本的考え方を基にし連続重合反応装置の設計製作したときの経緯を集録し、本装置の特徴を明らかにしたものである。
岡本 次郎; 渡辺 博正; 松田 修; 町 末男
JAERI-M 7496, 37 Pages, 1978/01
放射線源の有効利用と工業化プロセスとしての最適化を目的として、テトラフルオルエチレン-プロピレンの放射乳化共重合の反応工学的研究のために連続重合装置の設計を行った。本報は装置の安全性、緊急時の対策について詳しく述べるとともに、事故時に漏洩すると考えられる気体の毒性、モノマー気体の物理、化学的性質についても参考として述べた。装置の設計条件、取り扱われるモノマーの性質等、また、制御性、操作性の点から本装置は十分に安全であることが確認された。
渡辺 博正; 岡本 次郎; 松田 修; 中島 隼人; 町 末男
JAERI-M 7495, 21 Pages, 1978/01
テトラフルオルエチレン-プロピレン放射線乳化共重合反応法の工業化へのアプローチとして、最適プロセスの開発を行うため化学工業的研究を行う重要性は大きい。本報ではすでに得られた基礎的データを基にし、物質収支、最適滞留時間、重合速度の推算を行うとともに、モノマー組成制御および乳化破壊等に対する対策を考慮し、放射線法の特徴を生かした最適プロセスを考えられる連続重合反応装置の概念設計を行った。本装置は機能別に各ユニットに分割され操作性、安全性に優れ、かつ省力化が可能であり、放射線源の有効利用も可能な装置である。
渡辺 博正; 岡本 次郎
JAERI-M 7492, 11 Pages, 1978/01
テトラフルオルエチレン-プロピレン連続共重合反応装置の設計にあたり、これらの混合気体の定容下における温度、圧力に対する状態を知る必要がある。本報ではこれらの混合気体の種々の組成および密度下における圧力と温度との関係を測定CP-V-T関係を明らかにした。その結果、臨界温度の加成性は成立しないが、測定結果を用いて計算した圧縮係数はZ線図と良い一致を示し、求めた臨界定数の妥当性が確認された。これらの臨界定数を用いて混合気体の物性を精度よく推算することができ、その一例としてテトラフルオルエチレン-プロピレン混合物の飽和状態における液体密度の計算を行った。
岡本 次郎; 伊藤 政幸
JAERI-M 7491, 15 Pages, 1978/01
テトラフルオルエチレン-プロピレン共重合体は耐熱性、耐薬品性に優れた性質を有する。しかしガラス転移温度が高く耐寒性を要求される材料としての用途に制限がある。この報告は耐寒性を支配するガラス転移温度の改良を目的とし、オレフィン、ビニールエーテル、アクリレート、含フッ素ビニール系などを第三成分とする三元共重合反応を試み、得られた三元共重合体のガラス転移温度と分解温度から評価した。その結果、ブテン-1、n-ブチルアクリレートを第三成分とする三元共重合体がガラス転移温度、分解温度の点から優れていることを明らかにした。